キッチンや洗面所の蛇口から、一滴また一滴と水が落ち続ける「ポタポタ水漏れ」。小さな水滴だからと軽く見ていませんか?この些細に見える水漏れが、実は知らず知らずのうちに水道代を押し上げ、家計に大きな負担をかけている可能性があります。水道料金は使用量に応じて段階的に高くなるため、わずかな漏れでも積もり積もれば無視できない金額になるのです。ポタポタ水漏れの主な原因は、蛇口内部にあるパッキンの劣化です。蛇口には、水を止める役割を果たす「コマパッキン」や、ハンドル部分からの水漏れを防ぐ「三角パッキン」など、複数のパッキンが使われています。これらはゴム製であるため、長年の使用や経年劣化により硬くなったり、ひび割れたりすることで、水密性が保てなくなり水が漏れ出してしまいます。特に、お湯を使う蛇口は、温度変化の影響でパッキンが劣化しやすい傾向にあります。一滴の水漏れでも、例えば1秒に1滴落ちるとして計算すると、1日で約20リットル、1ヶ月で約600リットルもの水が無駄になっていることになります。これは、お風呂1回分に近い量であり、決して無視できない量です。さらに、マンションやアパートなどの集合住宅の場合、共用部分の水道代に影響を与える可能性や、階下への漏水被害につながるリスクもゼロではありません。水道代の節約だけでなく、環境保護の観点からも、蛇口のポタポタ水漏れは放置すべきではありません。異変に気づいたら、早めに原因を特定し、適切な処置を講じることが重要です。多くの場合、パッキン交換という比較的簡単な修理で解決できるため、まずは自分で試みるか、不安であれば専門業者に相談することを強くお勧めします。