トイレからコポコポと音がする不思議な体験
それは静かな夜のことでした。家族が寝静まった後、トイレに入ると、どこからともなく「コポコポ…」という不気味な音が聞こえてくるのです。耳を澄ますと、音は便器の奥から聞こえてきます。そして、便器の水位が心なしかいつもより低いことに気づきました。最初は気のせいかと思いましたが、水を流してみると、流れ終わった後に再びコポコポと音が鳴り、水位が明らかに下がってしまうのです。インターネットで調べてみると、どうやらトイレつまりの兆候らしいことが分かりました。しかし、何かを詰まらせた記憶はありません。私はまず、手軽に試せるというお湯を流す方法を実践してみました。しかし、結果は変わらず。次に、物置からラバーカップを持ち出し、渾身の力で何度も試みましたが、虚しく腕が疲れるだけでした。途方に暮れ、もう業者を呼ぶしかないかと諦めかけた時、ふとあることを思い出しました。数日前、大雨が降ったことを。もしかしてと思い、家の外にある排水マスを確認してみることにしました。蓋を開けてみると、案の定、泥や木の葉が溜まり、水の流れが悪くなっていました。これらを必死で取り除き、ホースで水を流して清掃すると、家の中のトイレからゴボゴボッと大きな音が聞こえました。恐る恐るトイレに戻って水を流してみると、あれほど悩まされたコポコポ音は完全に消え、水位も正常に戻っていたのです。この体験を通して、トイレのトラブルは便器の中だけで起きるのではなく、家全体の排水システムと繋がっているのだと痛感させられました。